会長/滝浪   武
事務局長/つげ葉子
事務局所在地/〒435-0034浜松市南区安松町63-1大場様方 TEL053-462-0508

静岡県現代俳句協会の紹介

私たち静岡県現代俳句協会は、静岡県内に居住する会員で構成され、静岡市を拠点としています。
定時総会など主要なイベントは静岡市を中心に行い、「現代俳句を語る会」、「文学散歩」は、県の東・中・西部地区持ち回りで実施します。
活動状況は、年4回発行する会報によって会員の皆様にお知らせします。
晩秋の文学散歩等は、開催地周辺の会員外の方にも参加していただいています。

静岡県現代俳句協会会報 (2023/1/20更新)

静岡県現代俳句協会会報No.133  令和4年12月25日発行 4ページ
静岡県現代俳句協会会報No.131  令和4年4月25日発行 8ページ
第13回静岡県現代俳句大賞 作品募集要項(締切2022年6月10日金曜必着)4ページ参照
令和4年度静岡県現代俳句協会 俳句大会募集要項(投句締切2022年6月29日水曜)
4ページ参照
静岡県現代俳句協会会報No.130  令和3年12月25日発行 8ページ 
静岡県現代俳句協会会報No.129 令和3年9月25日発行 8ページ 第12回静岡県現代俳句大賞表彰式・俳句大会
静岡県現代俳句協会会報No.128 令和3年3月25日発行 8ページ
静岡県現代俳句協会会報No.127 令和2年10月25日発行 8ページ

NEWS 2022年度(2022/5/27更新)

「一句会」互選結果(令和4年3月 紙上句会)

静岡県現代俳句協会総会を集まって行うことができませんでしたので、「一句会」も紙上句会と致しました。以下の通り、結果を報告します。(高点句を掲載)

産声は年の始めのファンファーレ  鈴木 邦子                      

晩鐘やゆっくり生きる冬木の芽   渡邊 弘美

肩の力抜けといわれても大寒    滝浪さち子

龍の玉地球の色を発しけり     松本 重延

梅を見ているというより空の青   永井千恵子

探梅行生きる分だけ朝新し     新庄 佳以

顔冱つる顔認証の枠に嵌め     花房 なお

怒濤音かげろうの手がひらひらす  植田 密

萌え色に世界の動くふきのとう   植田しづ子

この春愁聖観音にあづけたく    つげ 葉子

無心に仰ぐ斎場の冬青空      加用 富夫

朧夜のふところに置く一光源    滝浪 武

楸邨の山河に惑ふ胡蝶かな     村松 二本 

胎の子の小さな蹴りよ年守る    鈴木あさ子

 過年度の行事 (2022/5/27追加更新)

静岡県現代俳句協会俳句大会

令和3年8月28日(土)、静岡市の「あざれあ」にて開催予定であったが、静岡県へのコロナ緊急事態宣言発出により中止とし、紙上での発表のみとした。

応募者:29名、投句総数:126句、表彰:協会賞1名、優秀賞4名、秀作11名

俳句大会表彰作品

協会賞
白シャツの袖まくりあげ兜太くる    原 百合子

優秀賞
逢いにゆくあの一本の山桜       滝浪さち子
麦酒酌む縄文人のやうに座し      花房 なお
大夕焼火傷しさうな風見鶏       東城 保子
坂多き街多感なる夏帽子        滝浪  武

秀作
遠花火ワン-クリックで消える恋    田中由美子
ときどきは忘れ上手のナンジャモンジャ 鈴木あさ子
寒鯉に不動のゆとりありにけり     宮下 艶子 
陽炎にゆらめく父を海に追ふ      植田  密
薫風や開けば楽の湧く絵本       戸塚 きゑ
竹皮を脱ぐまつすぐに奔放に      太田 依子
鉢底の円にしたがふなめくぢり     川﨑 里子
言葉待つ茅花の絮を飛ばしては     戸塚 きゑ
蕗を剥く指に大地の風を乗せ      渡辺 郁子
沢蟹の領域に居て充電中        永井千恵子
背を伸ばし白靴で行く爆心地      花房 なお

第12回静岡県現代俳句大賞表彰

令和3年8月28日(土)、静岡市の「あざれあ」にて表彰式を開催予定であったが、俳句大会同様に対面の集合を中止とし、紙上での発表として「作品集」を参加者に送付しました。

応募者:26名(応募作品は一編10句)

表彰:大賞1名 準賞3名 奨励賞2名

大賞  「神も仏もない」  尾内 以太
準賞  「陽炎へ」     越川 都
準賞  「ヒトとして」   渡邊 弘美
準賞  「青田風」     田中由美子
奨励賞 「なんだかだ」   岡部 木青
奨励賞 「星の声」     加用 富夫

詳細は、静岡県現代俳句協会会報No.129をご覧ください。

第12回静岡県現代俳句大賞
「神も仏もない」  尾内 以太

虫すだく二人の祖父がやって来る
貝殻は砕けに砕け鰯雲
みなし栗にニンゲンのなき星もがな
黄落期ページの増える福音書
木犀は水面に映り香も映る
十字架の赤いネオンは月を刺す
小春日へ落ちる無人の三輪車
茶の花や奥津城の戸は自動ドア
湯気の立つブロッコリーや薬師仏
トナカイの鈴を吊して飾売

令和三年度(第三十七回)静岡県現代俳句協会定期総会(役員会へ委任されました)

令和三年一月三十日(土)於:静岡市「あざれあ」会館

令和三年一月三十日に予定されていた総会は、新型コロナウイルスの感染拡大が尋常ではなく、静岡県より外出自粛要請も出されていたことから、全員が集合しての総会開催は回避する運びとなりました。
すでに総会への委任状が出されていたこと、出席予定会員、「役員会」への委任がなされた手続きをもって、出席可能な役員により、以下の事項につき決議、報告が行われました。

静岡県現代俳句協会会員数 九十九名

当日出席者、委任状提出者 七十二名

内規一条(決議要件)により会員過半数をもって総会は成立しました。

定期総会
議事、協議事項
(一)令和二年度事業報告、一般会計報告
(二)令和二年度会計監査報告
(三)役員人事に関する件
 ①事務局長の交代 退任:萩山 栄一 新任:つげ 葉子
 ②常任幹事 新任:鈴木 邦子 幹事新任:萩山 栄一
(四)令和三年度事業計画(案)、一般会計予算(案)

『一句会』互選結果(令和三年一月紙上句会)

十一点  息災なり冬至南瓜を真二つ    東城 保子

十点  裸木やアカペラといふ豊かさよ   松本 重延  

九点  たとふれば行書のくらし鍬始    山岸 文明

九点  誰も来ずたゞ冬薔薇の棘が刺す   鈴木あさ子

九点  にんげんの旅の途上にいてしぐれ  滝浪  武

九点  真っ白になれた気がする寒九の水  永井千恵子

九点  喰積や近くて遠き母の味      つげ 葉子

八点  再会の予感満ちくる福寿草     田中由美子

八点  マスクにも余所行きのあり冬薔薇  松下 允子

七点  大嚏ごと抜けちゃった僕の核(こあ)  花房 なお

七点  ゆっくりと生きやうと決め初日の出 鈴木 邦子

六点  中天の寒月つかむ梯子欲し     加用 富夫

四点  塩壺がからっぽ釣瓶落しかな    滝浪さち子

四点  着ぶくれの売り子に声を掛けらるる 秋本惠美子

三点  正月の電車待つ吾の影に惚れ    植田しづ子

三点  火打石擦っても擦っても寒き霧   植田  密

三点  身に入むや肉声肉筆失す時世    阿久津明子

三点  命日として元日を迎へけり     宮下 艶子

三点  初場所の仁王となりてはたき込む  竹  美玲

令和二年度 静岡県現代俳句協会 俳句大賞表彰式・俳句大会
詳細は、会報No.127PDFをご覧下さい。
新型コロナウイルスの感染拡大がとまらない中、三密を避けながら、静岡県現代俳句協会第十一回俳句大賞表彰式と令和二年度俳句大会が行われました。
開催日:令和二年九月二十七日(日)午後一時~三時
開催場所:静岡市もくせい会館

前列左から三人目が大賞の花房なお氏、その隣が滝浪武会長

静岡県現代俳句協会第十一回俳句大賞表彰式
投句数:百四十句
出席者:二十二名
選考:時間短縮のため事前に郵送で選句を行いました。
俳句大会表彰作品
協会賞 密なるも無言つらぬく蟻の列    加用富夫
優秀賞 実梅捥ぐ父母なき生家に風を入れ  田中由美子
優秀賞 香水を強く憂き世を闊歩せり    花房なお
 秀作 古茶を汲むもはや自粛にならさるる 秋本惠美子
    一病がむしろ生甲斐石蕗明り    北邑あぶみ
    白障子しんと運命のようなもの   北邑あぶみ
    父の日の胡座かいてる鬼瓦     滝浪 武
    聴き役となる山国の涼があり    滝浪 武
    髪しめりくる乱調の蟬しぐれ    滝浪 武
    駅までの点字ブロック鑑真忌    東城保子
    修羅ひとつ蛍袋に封じけり     戸塚きゑ
    マスクの眼新任教師と一年生    永井千恵子
    春炬燵父の背中のひとり言     永井千恵子
    ちちろ虫明日は手放す生家跡    永井千恵子
    敗戦日テイクアウトのハンバーガー 松下允子
    千里来し蝶に応える藤袴      宮下艶子
    流灯をそっと押し出す漢かな    宮下艶子
    雪解水ぶつかってぶつかって海   渡邊弘美

静岡県現代俳句協会第十一回俳句大賞授賞式・選評会
【作品募集要項】
趣旨:現代の俳句を探求する方向と姿勢を持つ俳句を江湖に問い、年度の大賞にふさわしい作品を顕彰する。
対象:協会員に限らず静岡県在住者で高校生以上の人
募集:十句(題を付す)未発表(十句とも)
選考委員:選考委員会(現代俳句協会役員二名、静岡県現代俳句協会役員四名)計六名。
選考委員長:滝浪武会長
授賞式・選評会(参加者:三十二名)
応募総数:三十七名
【会長総評】
「静岡県現代俳句大賞は二〇一〇年に誕生して今回は十一回目を数える。今年度は三十七編の作品と言うことで、近年にない多数の応募を得ることが出来た。応募作品は、一編一編がそれぞれの作者のそれぞれの想いをしっかり刻み付けたものであり、選考していくなかで、その重みをしっかりと感じ取ることができた。(中略)今回の「静岡県現代俳句大賞」に作品を応募された方々に、あらためて敬意を表したい。」
静岡県現代俳句大賞・准賞・奨励賞(七名)
大賞「ニッポン」花房なお 
准賞「命をおもふ時」越川 都 
准賞「自存の範」加用富夫 
奨励賞「デカメロン抄」尾内以太
奨励賞「再生」渡邊弘美 
奨励賞「いのち」原百合子
奨励賞「人生の微分積分」望月富子

第11回静岡県現代俳句大賞の花房なお氏

大賞 「ニッポン」 花房なお
 柏餅剥くや太平洋平ら
 鳥の日のぼくはニッポンしか知らぬ
 打ち損ず昭和平成令和の蚊
 新緑や振り塩尖るゆで卵
 助手席の蠅失せて真っ直ぐな道
 万緑といふ戦艦の中に入る
 脚二本立て短夜の参鶏湯(サムゲタン)
 紙魚走る絶滅危惧語絶滅語
 大の字で地球を押さへつけ昼一寝
 梅雨暗の路地の奥よリイーグルス

 

◇令和二年度第三十六回静岡県現代俳句協会定期総会開催

滝浪武新会長のあいさつ

令和二年一月二十六日(日) 静岡市「あざれあ」会館
司会者:鈴木あさ子事務局長
開会に先立ちまして、昨年お亡くなりになりました方々に対し、黙祷を捧げました。
定期総会 (会員百十名 出席者三十名、委任状四十九名 )
一、開会の言葉  東城保子
二、会長挨拶  植田 密
三、議 長  つげ葉子
四、議 事
(一)令和元年度事業報告、一般会計報告
(二)令和元年度東部文学散歩俳句大会会計報告
(三)令和元年度会計監査報告
(四)役員退任に関する件
(五)次期役員人事に関する件
(六)令和二年度事業計画、一般会計予算
五、閉会の言葉  萩山栄一
議題は総て承認され、総会は終了しました。

静岡現代俳句協会新役員の皆さん

総会終了後『一句会』を開催しました。
互選結果(高点句を記載)
八点  酸っぱかった戦後も彼方夏みかん  金子 徹
八点  枯葉の道抜け出すところまで私  鈴木あさ子
七点  立ち漕ぎの自転車でゆく冬銀河  花房なお
六点  黄落や古き地層の水を飲む  滝浪さち子
六点  命のかぎり思索散策枯野行く  加用富夫
五点  哲学の世界に入りぬ冬木道  松本重延
五点  寒三日月ピノキオの鼻ほいと伸ぶ  川崎里子
四点  人間も葉っぱも凍てる木のベンチ  久田洋子
四点  落葉期一樹の風の中に居り  東城保子
四点  新聞のテロ全部消す焚火かな  風岡俊子
四点  「遠州弁だね」通りすがりのマスクから  鈴木邦子
三点  初日燃えわが目ン玉も動き出す  植田次男
三点  聖樹灯り旅の終りのブラックコーヒー  松下允子

◇静岡県現代俳句協会第十回俳句大賞授賞式・選評会を開催(参加者:二十六名)

趣旨:現代の俳句を探求する方向と姿勢を持つ俳句を江湖に問い、年度の大賞にふさわしい作品を顕彰する。
対象:協会員に限らず静岡県在住者で高校生以上の人
募集:十句(題を付す)未発表(十句とも)
選考委員:選考委員会(委嘱選者) 選考委員長 植田密会長

■授賞式・選評会 
開催日時:令和元年8月31日(土) 午後一時~四時
開催場所:静岡県男女共同参画センター「あざれあ」五〇四会議室
応募総数:二十二名
会長総評:第一次選考は七篇選、7・5・3・2・2・1・1の配点で、
九人の選者による選考。最終選考は各選者の配点合計表を基に、作品の内容と表現の新深、作品のオリジナリティと現代俳句としての詩美を協議し、決定しました。准賞の二作品については現代俳句としての詩美が今一歩であり(自然随順・対象随順であり)、大賞該当作ナシと結論づけました。

静岡県現代俳句大賞・准賞・奨励賞入賞者( 8名)
准賞     「ははの祈り」         加用 富夫
准賞     「百歳の画家―堀文子に捧ぐ」  田中由美子
奨励賞第一席 「明日萌ゆる」         植田しづ子
奨励賞    「迦陵頻伽」          喜多 周子
奨励賞    「乳房抱く」          貫名ともみ
奨励賞    「冷まじき錯覚の愛」      神野 裕子
奨励賞    「道をしえ」          宮下 艶子
奨励賞    「桜 後」           鈴木 和枝

◇静岡県現代俳句協会令和元年度俳句大会
令和元年7月28日(日)午後1時半~4時半
静岡市あざれあ505号室


参加者 40名(会員)投句数 192句 出席者 25名
当日出席者全員による互選
静岡県現代俳句協会賞・優秀賞(二名)・佳作(十二名)
 協会賞
万緑の真ん中に置く僕の裸眼    田中由美子
 優秀賞
不器用は家風のひとつ蝸牛     宮下 艶子
泣き声を聴いて噴水立ち上がる   渡辺 弘美
 佳作
スクリューのない船風船のわたし  植田  密
蟻地獄より夕闇の溢れ来る     花房 なお
たつた今闘い終えた蟻急ぐ     新庄 佳以
書の滲み程なる春の愁ひかな    内田 孝子
らっきょうを漬けて女を取り戻す  渡辺 郁子
たはむれて蜥蜴は青き恋となる   植田しづ子
花筏ゆっくり大河へゆくつもり   久田 洋子
出迎へに走り出でたる瑠璃蜥蜴   松下 允子
剥き出しの命と遊ぶ海月かな    池ヶ谷章吾
生き方はいつも控え目線香花火   永井千恵子
炎昼の雲を映してビル撓む     原 百合子
初咲きは星の色なり茄子の花    戸塚 きゑ

◇第三十四回静岡県現代俳句協会定期総会
平成三十一年一月二十一日(月)
於 静岡市「あざれあ」会館
司会者:鈴木あさ子事務局長
開会に先立ちまして、昨年お亡くなりになりました方々に対し、黙祷を捧げました。
定期総会 (会員百十六名 出席者二十六名、委任状五十六名 )
  一、開会の言葉 つげ 葉子
  二、会長挨拶 植田 密
  三、議長 滝浪 武
  四、議事
    (一)平成三十年度事業報告、一般会計報告
  (二)平成三十年度西部文学散歩俳句大会会計報告
  (三)平成三十年度会計監査報告
  (四)次期役員人事に関する件
  (五)平成三十一年度事業計画、一般会計予算
  五、閉会の言葉 秋本惠美子
 議題は総て承認され、無事総会は終了。
 総会終了後『一句会』を開催しました。
(全員一句選評を行い和やかな句会でした。)
互選結果(高点句を記載)
七点  さ・よ・な・らのらが白息となり伸びる
六点  人も木も容れて豊満なるしぐれ
六点  未来より未知への好奇青き踏む
五点  終わる音聞こえぬままに去年今年
五点  平成の産道抜ける初日かな
四点  覚えなき抽斗の鍵冬紅葉
三点  荒海の光より現れ金屏風
三点  神殿に猫と遊べる冬の蝶
三点  十二月八日儒艮の海は未だ戦
三点  神ぞ知るもしもに生かされ春迎う
三点  山眠る天皇即位三十年
三点  着ぶくれてペンギンの群居る心地

 

(鈴木あさ子)