会長/木村ゆきこ
事務局長/前田 宏
事務局所在地/〒700-0975岡山市北区今8-2-28-301西田様方 TEL086-246-0762

岡山県現代俳句協会の紹介

岡山県現代俳句協会は、昭和58年に発足しました。
岡山県内に居住する会員で構成され、岡山市に事務局を置いています。
定時総会や俳句大会など主要なイベントは岡山市を中心に行われていますが、吟行会などは各地区持ち寄りで実施しています。その活動状況は、年2回発行する会報『現代俳句岡山』によって皆様にお知らせしております。
中国地区連絡協議会は中国地区5県で年1回持ち回りで、勉強会、総会を行っています。

メールお問い合わせ先
gendai〶haiku-okayama.com ←
はスパムメール対策です。@にしてください。

会報[2023年4月3日追加更新]

現代俳句岡山55号8ページPDF 令和6年3月発行
現代俳句岡山54号8ページPDF 令和5年9月発行
現代俳句岡山53号8ページPDF 令和5年3月発行
現代俳句岡山52号8ページPDF 令和4年9月発行
現代俳句岡山51号8ページPDF 令和4年3月発行
現代俳句岡山50号8ページPDF 令和3年9月発行
現代俳句岡山49号8ページPDF 令和3年3月発行
第25回岡山健現代俳句協会俳句大会と作品、通信句会報告、諸家近詠など
現代俳句岡山48号6ぺージPDF 令和2年9月発行
現代俳句岡山47号8ページPDF 令和2年3月31日発行
現代俳句岡山46号8ページPDF

予定などは、最新の会報をご覧下さい。変更になる場合もあります。

NEWS 2022年度[2022年12月13日更新]

◇第27回岡山県現代俳句大会

日時 令和4年10月23日(日)   
於  岡山県ゆうあいセンター

 大会出席者31名、投句者63名 投句数306句。大会投句作品についての合評、入賞句表彰。コロナ禍の中の実施で当日句の句会は中止した。

入賞作品

おかやま県民文化祭賞

 浮かび出るビルマとふ文字墓洗ふ  畦田恵子

岡山県知事賞

 シャワー全開私がわたしに戻るまで 佐藤千恵

岡山県議会議長賞

 青瓢マスク外せばこんな貌     土屋鋭喜

岡山県教育委員会教育長賞

 國境の多き地球や秋の海      國富柿方

岡山県現代俳句大会賞

 さようならのらが揺れている夕花野 古川麦子

 夏草の中に塁審声上げて      橋本幹夫

 天空に放つ投網鰯雲        倉見雯匝

 八月の空が破れてゐたといふ    小西瞬夏

 口紅をさす少年の夏祭       保田紺屋

 祖母と母とぼく八月十五日     難波正夫

 ハローワーク出れば日暮れて啄木忌 三村榮一

 この暑さダリの時計の左巻き    國富節子

 草笛を君は今なほ吹けますか    柏瀬眞理子

 

第23回岡山県現代俳句協会 吟行会

日時 令和4年11月13日(日)
於  岡山市 吉備津彦神社周辺 岡山市立一宮公民館

 参加者二十四名。晩秋の紅葉賑わう備前一宮の吉備津彦神社の吟行会。当日は生憎の雨模様で吟行中は傘を片手に境内を散策した。初めての方も四名参加し午後の句会では活発な選評なども行われ有意義な一日となった。

〔主な作品〕

末社にも金の錠前神の留守     藤原由美子

吉備津から吉備津彦へと初しぐれ  秋岡宣子

引き締まる顔の手にあり千歳飴   岩田志乃

拍手を聞くたび彩づく大銀杏    木村ゆきこ

狛犬の牙よりしづく桃青忌     花房典子

雨降りも親の願いと七五三     仲村宗一

しぐるるや吉備の中山烟らせて   薄 和子

納まりし吉備の中山冬紅葉     前田 宏

神木に庭師の声きく蔦紅葉     河原圭子

萱ぶきの山門に散る紅葉かな    亀山邦子

秋霖の吉備路またよし句の集い   右手采遊

雨降りて秋深むかな絵馬の文字見手 倉美砂子

(前田 宏)

◇第40回中国地区現代俳句大会

令和4年6月12日(日) 於  岡山県倉敷市/倉敷アイビースクエア

中国地区連絡協議会総会及び俳句大会は、新型コロナ感染の状況を配慮し大会当日は中止とし紙上大会に変更。
参加者126名、投句数560句、勉強会予定者55名。

[大会入賞作品]
中国地区現代俳句大会賞
 春兆す湖が力を抜き始む    島根県 野津あつし

中国地区連絡協議会賞
 行軍の音は空耳黄砂降る    島根県 黒崎柊二
 春愁をゴシック体に変換す   鳥取県 岡 みずき
 帯ぽんと二日の女でき上る   山口県 木村たけま
 少年兵桜にされて征きしまま  山口県 藤井康文

優秀賞
 野も山も動詞でありぬ雪解水  山口県 山口智子
 スケボーの少年春の翼もつ   岡山県 森脇八重
 佛の座少し座っていいですか  山口県 石川芳己
 翅とぢて天道虫に戻りけり   山口県 木村たけま
 兜太汀子春星二つ生まれけり  岡山県 國富柿方
 春キャベツ明日はフレアスカートで 岡山県 永井麻紀子

優秀賞
 タンポポや大地へ降ろす嬰の脚 岡山県 髙村蔦青
 宅配のバイク風花連れていく  広島県 守屋直子
 島の春乗せてフェリーの着岸す 岡山県 秋岡宣子
 菜の花や村中風になっている  山口県 藤井八重子
 福笑い畳で死ぬってこんな顔  山口県 中塚紀代子
 堂守の大き足跡涅槃雪     岡山県 前田 宏
 耕しの山より高く鍬を振り   山口県 河野悦子
 髪切ってランナーになる夏初め 鳥取県 滝本 勤
 麦の風どの穂も光こぼしつつ  鳥取県 寸村紀子

久保純夫賞
 住む人の亡き表札や紫木蓮   岡山県 三村榮一
 ぶらんこの子にそれぞれの到達点 岡山県 三宅章文
 雪達磨だんだん本音語り出す  岡山県 豊田級衣
 摘みしものごったに分けて長閑なり 山口県 筈谷美保
 コロナ禍やチリメンジャコの目が数多 山口県 竹本チヱ子
 桜餅みんな女神になっている  山口県 橘 美泉
 補聴器に心音混ざる春の雨   鳥取県 滝本 勤
 翅とぢて天道虫に戻りけり   山口県 木村たけま
 少年兵桜にされて征きしまま  山口県 藤井康文
 手のひらに無二の曲線寒卵   岡山県 天野光暉

山口県現代俳句協会会長賞(久行保徳 選)
 噛みふくむ水に味あり花祭   岡山県 片岡陽子

島根県現代俳句協会会長賞(月森遊子 選)
 八月の深海底はレクイエム   山口県 藤井康文

広島県現代俳句協会会長賞(川崎益太郎 選)
 水仙になれたら兜太にもなれる 山口県 中塚紀代子

鳥取県現代俳句協会会長賞(植垣規雄 選)
 春愁をゴシック体に変換す   鳥取県 岡 みずき

岡山県現代俳句協会会長賞(木村ゆきこ 選)
 一途とは執着でした雪解川   岡山県 柏瀬眞理子

◇第26回岡山県現代俳句大会

令和3年10月31日(日) 岡山県ゆうあいセンター
大会出席者24名、投句者52名 投句数320句。
大会投句作品についての講評、入賞句表彰。コロナ禍の中の実施で当日句の句会は中止した。
入賞作品
おかやま県民文化祭賞
 白玉つるり月蝕を見そこなふ   秋岡宣子
岡山県知事賞
 蔵町や路地の幅だけ秋の空    花房典子
岡山県議会議長賞
 幾万の沈黙の椅子夏五輪     沼本養丱
岡山県教育委員会教育長賞
 命ある者は帰るな門火焚く    難波正夫
岡山県現代俳句大会賞
 彼の世へとつながりそうな蜘蛛の糸 薄 和子
 書き込みの多き楽譜や蝉しぐれ   中野澄子
 もう少し生きる途中の桃食べて   木村ゆきこ
 荻の風村で一軒赤子泣く      目賀紀子
 惑星の昼夜を借りる梅莚      髙村蔦青
 枝豆のおほかた夢も青いはず    前田 宏
 九月かなミシン目ゆっくり切りはなす 佐藤千恵
 稲の花父の手紙の軽さかな     小西瞬夏
 生きすぎの欲まだ失せずホタル追う 片岡陽子
 打水や四十五億年の地球      永禮宣子
 八月の耳の底では「海ゆかば」   佐野由魚

◇第22回岡山県現代俳句協会 吟行会

令和3年11月14日(日)岡山市 犬養木堂記念館 木堂塾
参加者23名。五・十五事件で凶弾に倒れた犬養毅(木堂)の功績を称えるために生家と共に地域文化の振興のために設立された木堂記念館周辺で吟行、句会を開催。当日は2~3日前の冷え込みで紅葉真っ盛り、吟行日和だった。
〔主な作品〕
木堂の太き恕の字や石蕗あかり   小峠幸枝
照紅葉話せば解る人と会う     國富節子
身に入むや木堂の言・永久に    右手采遊
木堂のステッキくるり小鳥来る   土屋鋭喜
削ぎ落としたる木堂の貌冬に入る  國富柿方
話せばわかる木堂生家の囲炉裏の間 薄 和子
木堂の額書に恕あり小春かな    黒瀬琢葉
木堂の言葉あたためゐる小春    鈴木文子

おかやま現俳句会(インターネット句会)[2021年9月27日更新]

岡山県現代俳句協会では、「おかやま現俳句会(インターネット句会)」も行っています。

昨年より始めましたインターネット上の句会は現在毎月一回開催し、現在二十四名の方が参加登録されています。
参加方法は事前に事務局にメールで参加の連絡を頂くだけで簡単に参加できます。
登録頂く「俳号」をメールで事務局に送って頂ければ、句会システムへ参加登録でき次第パスワードをお送りします。指定のホームページを開いて頂き、俳号、パスワードを入力して参加頂けます。
指定日までに当季雑詠三句投句、その後互選で選句を行います。句会はインターネットの画面上なので、意見の交換は難しいですが選句の時に「作者評」「選句の句評」を書き込みすることで少しでも意志の疎通をはかるような形をとっています。

【 2020年行事 】

◇第25回岡山県現代俳句大会
令和2年11月1日           於 岡山県ゆうあいセンター
[入賞作品]
おかやま県民文化祭賞
 少年に羽化する時間雲の峰   秋岡宣子
岡山県知事賞
 羽抜鶏どこにも合わぬ鍵持ちて 薄 和子
岡山県議会議長賞
 父似でも母似でもよし水羊羹  木村ゆきこ
岡山県教育委員会教育長賞
 故郷の駅降りて大きな月に会ふ 中野澄子
岡山県現代俳句大会賞
 一つづつ捨てて涼しき余生かな 伊藤 曻
 恙無しと少し嘘書く夜の秋   髙村蔦青
 人は皆人避けてゆく夏マスク  宮下哲朗
 みずいろの切手八月七日雨   橋本幹夫
 まだ動く虫を曳きいる蟻の列  応本義朗
 転た寝やつぎはぎとなる脳細胞 片岡陽子
 夫の座に長男の居る盆供養   目賀紀子
 白シャツの膨らむままに踏むペダル 森田 景
 枇杷の実や君はゲゲゲのパパだろう 永禮宣子

現代俳句協会中国地区連絡協議会会長 花房八重子賞
 今生のけふのひと日を白木槿  清中蒼風
島根県現代俳句協会会長 月森游子賞
 背後より透明人間盆の月    國定義明
鳥取県現代俳句協会会長 植垣規雄賞
 みづいろの切手八月七日雨   橋本幹夫
山口県現代俳句協会会長 久行保徳賞
 天領の表も裏も夏暖簾     見手倉美砂子
広島県現代俳句協会会長 川崎益太郎賞
 蟷螂の眼の片方は戦場に    橋本幹夫
岡山県現代俳句協会会長 木村ゆきこ賞
 一斉の挙手に臆する石蕗の花  沼本養丱

◇第21回岡山県現代俳句協会 吟行会
令和2年11月15日(日)於 岡山市 足守町並み保存地区

 洪庵座像膝頭より冬に入る    小西瞬夏
 鶴島にゐて鶴島を問ふ小春    鈴木文子
 桐の実の鳴る日もありぬ陣屋跡  國富節子
 自刃の間二畳椎の実ふりやまず  小西瞬夏
 水澄むや緋鯉真鯉もはだかなる  天野光暉
 家老の間柾目浮きでる石蕗明り  木村ゆきこ
 穴惑ひ右に曲れば利玄みち    永禮宣子
 クーポン券帽子に替えて秋吟行  黒瀬琢葉
 どんぐりや侍屋敷の井戸の蓋   永禮宣子
 洪庵の頭の上に落ち紅葉     亀山邦子
 注意せよ熟柿の落下家老邸    福島閑雀
 茶の花や心を置きに行くところ  畦田恵子
 熟柿落つ札の下がるや長屋門   小峠幸枝
 冬日濃し利玄生家の粗壁に    秋岡宣子
 覗き込む秋の裏側近水園     保田紺屋
 小春日やあけっぴろげの花頭窓  橋本幹夫
 迷い込む利玄のみちや紅しぐれ  薄 和子
 花頭窓をすべりゆく風もみぢ朱  前田 宏
 足守や利玄生家の窓もみぢ    沼本養丱
 熟柿の一枝残り武家屋敷     見手倉美砂子
 マリア灯籠いろは紅葉の彩なせり 岸本順子
 唐破風の家老の屋敷冬に入る   國富柿方
 白壁の陣屋いよいよ黄落す    谷 久乃
 洪庵の生家裏山紅葉して     佐野由魚
 木守りの門をくぐりて近水園   二木和男

リモート句会
2020年11月より、月1回 夏雲システムを利用し開催中。

(報告:前田 宏)

【 2019年行事 】

◇第24回岡山県現代俳句大会
 令和元年10月20日(日) 於 岡山県ゆうあいセンター
 
[入賞作品]
おかやま県民文化祭賞
 塗りつぶすなら夏やすみぜんぶ青  小西瞬夏
岡山県知事賞
 ぶらんこの少女は風になるところ  伊藤 曻
岡山県教育委員会教育長賞
 げじげじを退治してより不整脈   鈴木文子
岡山県現代俳句大会賞
 噴水のとどくあたりが本気です   花房八重子
 非通知を告げる着信終戦日     木村ゆきこ
 箍嵌めてとんと叩いて秋立ちぬ   國富柿方
 畑仕事終える長さに蚊遣り香    古川澄子
 なんとなく父の間恐し蠅叩     天野光暉
 新涼や汽笛ひと山越えて来る    薄 和子
 この道は流人街道夏あざみ     福島閑雀
 Tシャツで隣町へもあの世へも   永禮宣子

現代俳句協会中国地区連絡協議会会長 花房八重子賞
 ラムネ飲む地球はやっぱり青かった 國富節子
山口県現代俳句協会会長 久行保徳賞
 露草や死は折々に間近なる     清中蒼風
広島県現代俳句協会会長 川崎益太郎賞
 年寄の遊びの一つ水を打つ     天野光暉
島根県現代俳句協会会長 月森游子賞
 少年の手に逡巡の青レモン     秋岡宣子
鳥取県現代俳句協会会長 植垣規雄賞
 出産に少し間のあり夏帽子     渡辺清美
岡山県現代俳句協会会長 木村ゆきこ賞
 泉湧く地球のくすぐったいところ  永禮宣子

持寄り句会(抜粋)
 星月夜埴輪は眠る目を持たず    髙村蔦青
 秋の海もう飛べさうな読後かな   畦田恵子
 頬杖の片手に余る愁思かな     渋谷達磨
 ソプラノで鵙が鵙呼ぶ一軒家    國定義明
 星月夜母娘に緩き境界線      谷 久乃

◇第20回岡山県現代俳句協会 吟行会
 令和元年11月10日(日) 於 岡山県総社市 井山宝福寺周辺
 
 白障子達磨大師の目の力      薄 和子
 森閑と寺は冬芽の音を吐く     片岡陽子
 空真青紅葉浄土の宝福寺      応本義朗
 方丈の大鏡より冬に入る      小西瞬夏
 薄目して黃葉紅葉に深入りす    國富柿方
 天井の龍が動いた小春の日     鈴木文子
 塔しのぐものなき空や冬に入る   國富節子
 禅寺の忘れ路の塔初もみじ     右手敦子
 縛らるる雪舟の頭を撫で小春    花房典子
 句碑と詩碑いだく古刹や小春の日  木村ゆきこ
 雪舟の紅葉日和をしばられて    稲田マスミ
 薄紅葉透かして光る柿青句碑    前田 宏
 山門で脱ぐ新しき冬帽子      永禮宣子
 方丈にほつと身を置く小春かな   秋岡宣子
 秋冷の方丈に鳴る受信音      佐野由魚
 どの顔もしばし惚けて見る紅葉   渋谷達磨
 秋高し紅葉清虚無盡藏       竹内享佑
 聖鶴の書に冬の日のリズムかな   土屋鋭喜
 秋天や枯山水の新オブジェ     保田紺屋
 紅葉山見え隠れする古刹かな    亀山邦子
 わが町に句友集ふや紅葉時     池上栄実子
 照紅葉じっと我慢のカメラマン   福島閑雀
 高僧の寺の静寂秋深し       見手倉美砂子
 秋の蝶ことばとどめおくあそび   藤原美恵子

(前田 宏)