津根元潮『時中』(自筆サイン落款入)現代俳句の100冊[43]

海にきて山をみている冬のくれ 火の国の孔雀の舌に雪がふる 頷けば心底おもき男の冬 夜だけが好きで死ぬ夜のきりぎりす 月の梅 人近づけばひかりだす 絵本の妖怪が遁げて月がいっそう繊くなった 翔ぶ前のちからでひかる春の鳥 潮 […]

田中 陽『愉しい敵』(自筆サイン入)現代俳句の100冊[41]

海に向いまっさおいだけのぼくの戦後史 旅からもどり愉しい敵がふえつつあり 祭りの裏通りが好きで深まりゆく傷だ 昆虫のように土の手でなみだすこし拭いた いつも僕いる机の下の暗い部分 愛し方ぶきっちょ水に桜が映るとき いちま […]

竹本健司『山方』(自筆サイン落款入)現代俳句の100冊[39]

  野に降(ふ)りて毛深きふたり歩むかな ひりひりと独り身の髪ルンバ踊る ここへ還る非情な大根の花盛り 砥石六月兄へ蘗かぶさり来 朝日真(ただ)刺す生国のたなごころ 肘枕こころはびこる木立あり 雪山のやがて身ぬ […]

星野紗一『地上の絵』(自筆サイン入り)現代俳句の100冊[38]

石榴割れる村お嬢さんもう引き返さう なんの実かんの実ふくれ我が祖は鳥なるか 蟹歩き人には見えぬ地上の絵 海より春の嵐妻よパセリをきざみなさい 脱げば一握りほどの靴下金魚の前 パンの皿パンより軽しモンマルトル枯れ 野火とろ […]

橋閒石『虚』(自筆サイン入り)現代俳句の100冊[35]

大雪の夜の排卵を拝むなり 日輪を呑みたる蟇の動きけり 三枚におろされている薄暑かな たましいの暗がり峠雪ならん 白扇をたためば乾く山河かな 雪ふれり生まれぬ先の雪ふれり 橋閒石『虚』(はし・かんせき/『きょ』) [目次] […]

斉藤美規『路上集』(自筆サイン)現代俳句の100冊[32]

一歩前へ出て雪山をまのあたり [目次] 『花菱紋』抄  5頁 『鳥越』抄   17頁 『地の人』抄  33頁 路上集     51頁 素の感動    113頁 解説「地の人」の意志 広瀬直人 127頁  年譜     1 […]