高校野球あり国分尼寺より帰る 武田伸一 評者: 阿部完市

 夏になると、毎年甲子園だ。高校野球だ。毎年のことながら、心さわいで仕方がない。少々面目ないが、心これだけ昂ぶるのだから仕方がない。「まあいいか」である。今日は国分尼寺に行った。はるか奈良朝の頃創建された、歴史という時間のこと、などを思う。しかし何か心落ち着かない。「さあ帰ろう。野球だ、野球だ。」つくづくわれは凡人、凡人。平凡ということ、そしてそのことへの親しみ、そんなことを一句。日常、平凡ということ。
 
評者: 阿部完市
平成15年2月4日