蝶湧いて磐城平の馬鹿天気 田中不鳴 評者: 田中不鳴
厚かましくも自句である。説明を要さない程平明。昭和55年作で、誰も疑問を呈さなかったが、作者の私だけが磐城平の呼称に疑問を持っている。磐城は福島県のいわき市から白河あたりを指す。平は山間の平地だから、地図にある磐城平は一方が海なので違うようだ。その為未だに何処であるのか分からない。私の磐城平は実は、山村暮鳥の詩の中にある。
おうい 雲よ/ゆうゆうと/馬鹿にのんきさうぢやないか/どこまで行くんだ/ずつと磐城平の方までゆくんか
私にとって磐城平は、この詩から受けたイメージの世界だから、永久に未知の地だ。自由に思い浮かべることが出来る素晴らしい所。だから疑問はずっと解かない積りだ。
おうい 雲よ/ゆうゆうと/馬鹿にのんきさうぢやないか/どこまで行くんだ/ずつと磐城平の方までゆくんか
私にとって磐城平は、この詩から受けたイメージの世界だから、永久に未知の地だ。自由に思い浮かべることが出来る素晴らしい所。だから疑問はずっと解かない積りだ。
評者: 田中不鳴
平成18年4月3日
平成18年4月3日