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花という装置の不思議を改めて思う。地球は水の星と言われるが、また花の星であろう。喪失を癒やす花がなかったら、地球はどんなに淋しい星になっていただろう。──林 桂(あとがきより)
花薄(はなすすき)巨石(きよせき)は神(かみ)となりにけり
ポインセチア紙金銀(かみきんぎん)に触(ふ)れ合(あ)ひて
十一人(じふいちにん)ゐて夏萩(なつはぎ)に風(かぜ)止(や)まず
いまだ幼(おさな)き朝(あさ)の青空(あおぞら)桃(もも)の花(はな)
山法師(やまぼふし)山脈(やまなみ)の藍(あゐ)射(さ)しにけり
藪萱草(やぶかんざう)山河(さんが)神代(かみよ)のままになく
林 桂(はやし・けい)
1953年、群馬県生まれ、69歳。
◆俳句歴:
1967年 授業の句会を機に句作開始し、学習雑誌に投稿。
「歯車」(1970・鈴木石夫代表)、「寒雷」(1971・加藤楸邨主宰)に句を投じ、師事。
1974年 新潟日報俳壇賞(加藤楸邨選)受賞。
1977年 第5回五十句競作(俳句研究・高柳重信選)1席。
同人誌「未定」(1978・澤好摩代表)、「吟遊」(1998・夏石番矢代表)創刊に同人参加。
1988年 俳句評論集『船長の行方』で、群馬県文学賞(評論部門)受賞。
2001年 同人誌「鬣TATEGAMI」を創刊し代表同人、現在に至る。
2022年 群馬県功労者(文化)受賞。
◆現在:
「鬣TATEGAMI」代表同人、現代俳句協会会員、現代俳句評論賞選考委員、口語詩句新人賞(公益財団法人佐々木泰樹育英会)審査員長、上毛俳壇(上毛新聞社)選者、群馬県文学会議副会長、NHK前橋カルチャーセンター講師、群馬大学非常勤講師、日本文藝家協会会員、群馬ペンクラブ理事。
◆句集:
『黄昏の薔薇』(1984)『銅の時代』(1985)『銀の蟬』(1994)『風の國』(2004)
『はなのの絵本りょうの空』(2013)『雪中父母』(2015)『ことのはひらひら』(2015)
『動詞』(2017)『百句控帖』(2021)
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