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蝶とまる母(オモニ)の声のひくければ
母(オモニ)を慕う、それは同時に母郷への想いと重なり切ないほどに強い
この句集は句数は少ないが在日韓国人としての生涯が滲み、心うたれる(中村和弘)
中村和弘選十句
足の指そらしてさみし蝶の昼
一本のぜんまいとなり昏睡す
虹きえて眼つめたく帰りけり
夕顔の種をくれたる人も病む
画鋲のみ残る病室明け易し
菊ならばつめたいほどの白がいい
姉さん今幸福かと桃すする
今日ひと日命ひとつの白むくげ
頭痛はげし鯨が泣いているのです
三面鏡ひとつは記憶喪失です
<著者略歴>
朴美代子(パク ミデジャ)
1945年2月12日、福岡県に生まれ多く名古屋で育つ。
50歳前後、俳句に出合い後に「菜の花」、「軸」、「陸」にてご指導いただいている。
令和6年10月23日発行
著者 朴美代子
装丁 小島真樹
現代俳句協会
【販売価格】2,410円(送料込)(本体価格2,000円+税200円+送料210円のところ)