第22回現代俳句大賞は川名 大氏に決定しました

本賞は、幅広く協会の内外より現代俳句の興隆に貢献した方々を顕彰するもので、現代俳句の最高位に位置付けされる賞です。

第22回現代俳句大賞
川名 大(かわな はじめ)近現代俳句研究者、俳人

◎受賞理由
・長年にわたり、近現代俳句の研究に尽力、ことに新興俳句の研究に於ける第一人者である。
・富澤赤黄男・渡邊白泉・西東三鬼らの推進した新興俳句を主たる研究対象としつつ、近現代俳句の軌跡を俳句表現史という視点から構築した。
・文献資料の精緻な分析、検証にもとづき、昭和俳句史の壮大な地平を、多くの著書に著した。

◎受賞者プロフィール
昭和14年(1939年)3月31日千葉県南房総市生、82歳。早稲田大学第一文学部を経て、慶應義塾大学・東京大学両大学院修士課程にて近代俳句を専攻。三好行雄、高柳重信に師事。職歴としては、東京都立三田高校、聖光学院中学・高校(横浜市)教諭、東京都公文書館史料編纂係などを歴任した。現代俳句協会会員。

◎著書
『昭和俳句の展開』『新興俳句表現史論攷』(共に桜楓社1979年、1984年)、『昭和俳句 新詩精神(エスプリ・ヌーボー)の水脈』(有精堂出版1995年)、『現代俳句 上・下』(ちくま学芸文庫2001年)、『モダン都市と現代俳句』『俳句は文学でありたい』(共に沖積舎2002年、2005年)、『挑発する俳句 癒す俳句』(筑摩書房2010年)、『俳句に新風が吹くとき 芥川龍之介から寺山修司へ』(文學の森2014年)、『昭和俳句の検証 俳壇史から俳句表現史へ』(笠間書院2015年)、『戦争と俳句「富澤赤黄男戦中俳句日記」「支那事変六千句」を読み解く』(創風社出版2020年)、『渡邊白泉の一〇〇句を読む』(飯塚書店2021年)などの他、共編著として、『昭和俳句作品年表(戦前・戦中篇)』『同(戦後篇昭和21年~45年)』(共に現代俳句協会2014年、2017年)などがある。

◎選考委員
中村和弘、寺井谷子、高野ムツオ、対馬康子、秋尾 敏、小林貴子、久保純夫、筑紫磐井、永井江美子、後藤 章 (高野ムツオ氏は欠席の為、書面推薦)
※第22回現代俳句大賞選考委員会は、2月16日午後3時より、Zoomを使ったオンライン形式で開催。

◎顕彰
本年11月12日(土)北九州市、JR九州ステーションホテル小倉にて開催予定の第59回現代俳句全国大会席上にて顕彰の予定。                                                 

*お問い合わせ先 現代俳句協会事務局(電話03-3839-8190)