作品10句
象亀の土に減り込み冬ふかむ　中村和弘
橙のまたも転がる鏡餅　　　　寺井谷子
国家より透明であり虫の闇　　高野ムツオ
雲は秋耳をふさいで声濁る　　対馬康子
文明の奥に水なきエンタシス　秋尾　敏
地下は根の覇権争ひ山眠る　　小林貴子
穏やかに白虎と遊ぶ三日かな　久保純夫
六年生とほくに見えて卒業す　筑紫磐井
綿虫の無為なるを手に掬ひけり　永井江美子
初空を新しき雲湧きて行く　　後藤　章

現代俳句　目次　令和 4年 1 月号 通巻 671 号
　グラビア　俳句ひらく
　わたしの一句 　宇多喜代子
　百景共吟 　大井恒行　西池冬扇
　シリーズ 薄墨桜 　森田　廣
　列島春秋　　6
　地区の力 地区協会報を読む（7）　久保純夫　9
　 直線曲線 　上野の西郷さん　山下久代　10

◆作品10句◆
　貝の化石　中村和弘　12
　初　霞　　寺井谷子　12
　虫の闇　　高野ムツオ　13
　灯を強く　対馬康子　13
　傷癒えず　秋尾　敏　14
　新作十句　小林貴子　14
　正月　　　久保純夫　15
　皆野小学校　筑紫磐井　15
　綿虫　　　永井江美子　16
　十句　　　後藤　章　16

百景共吟 より二句鑑賞　田中亜美　杉浦圭祐　17
句集燦燦　明日へ　中村和弘　18

高濱虚子について「子規の子としての虚子」　坊城俊樹　20

第58回現代俳句全国大会　特別選者特選句　　31

ペリアンの竹籠　高橋修宏　36
「翌檜篇」（37）　犬星星人、正山小種、高村七子、須藤　結　38
「風土記篇」（37） 福島県　永瀬十悟　40
結社の若手（30）「青山俳句工場の若き工員たち」　宮崎斗士　42

●随想●
　令和三年、十三夜の日に　高原　桐　45
　日々の平穏　張籠二三枝　46
ブックエリア
　　森田廣集『出雲、うちなるトポスⅢ』　堀之内長一　47
　　武馬久仁裕著『俳句の深読み』　大井恒行　48

第13回 「現代俳句の風」　　49
秀句を探る　伊藤　曻、川嶋義治、高坂栄子、武田稲子、田畑ヒロ子、長友　巖　59

漢俳短信（3）　今田　述　62
図書館俳句ポスト　　63
新刊案内　　66
協会だより　　67

表紙　写真提供：「威」黒澤　功
 わたしの一句 　写真提供：「哲学の木」高橋和子
 百景共吟 　写真提供：「牡鹿集結」高橋和子
 シリーズ 薄墨桜 　絵：森田　廣