クラシック音楽が脳に与える影響
👤野島正則
クラシック音楽は、脳波にも影響を与えることが分かっている。
特にα波(アルファ波)を増加させることが確認されており、これによりリラックス効果が得られる。
β波(ベータ波)を適度に刺激することで、集中力を高める効果も期待できる。
特に、モーツァルトの楽曲は「モーツァルト効果」として知られ、学習能力や空間認識能力を高めるという研究結果もある。
モーツァルトの音楽は、脳を活性化し、記憶力や集中力を向上させるとされる「モーツァルト効果」があります。
特に「ピアノソナタK 448」や「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」などが推奨されている。
人間の例
アメリカのダートマス大学(Dartmouth College)で行われた研究によって、モーツァルトの名曲「2台のピアノのためのソナタ K.448」を30秒以上聴くことで、薬が効きにくい難治性てんかん患者の脳内で発作のもとになる異常な電気活動が劇的に減少することが明らかになったという。
特に注目されているのが、モーツァルトのピアノ曲「K.448」を聴くことで、てんかん患者の脳内で発作やその予兆となる「スパイク」と呼ばれる異常な電気信号が減少する現象。
脳科学の謎が解き明かされれば、てんかん以外の病気や心のケアにも音楽医学の新しい可能性が広がっていくと期待されている。
牛の例
コロナ禍でも、モーツァルトの音楽を聴かせた牛のみから乳を搾った「モーツァルト牛乳」の売り上げが伸びたというニュースがあった。
牛乳や乳製品の製造販売をしている「淡路島牛乳」(兵庫県南あわじ市)が昨年4月に発売。
これまでに計約2万5千本を売り上げ、販路も阪神間など島外へ広がったのだとか。
同ファームでは、牛舎内のスピーカーで午前6時半~午後9時、「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」などを流し、約150頭の乳牛に聴かせている。
すると、コクに関係する乳脂肪分、カルシウムやビタミンなどが含まれる無脂乳固形分がほかの牛乳と比べて高くなったそうだ。
お酒の例
日本酒では福島県、小原酒造の「蔵粋(くらしっく)」
もろみにモーツアルトを聴かせると酵母の増殖が活発になり、フルーツ香が強くなる高泡の状態が長く続くのだとか。
鹿児島県の田苑酒造では1990年からクラシック音楽を聴かせた酒造りを実施。
「交響楽 -音楽熟成19年-」はベートーベンの「田園」やモーツァルトの楽曲を聴かせながら19年間熟成させた酒粕焼酎で、華やかな吟醸香とまろやかな口当たりが特徴。
音響機器メーカーのオンキヨーと東京農業大学の共同研究により、特定の音楽を聴かせるとうまみ成分が増加し、酸味が抑えられることが科学的に実証されている。
北海道の国稀酒造が製造する「純米吟醸 音楽振動熟成」は、モーツァルトを聴かせることでアルコール度数が上がり、きりっとした辛口に仕上がるとか。
特に交響曲第6番「田園」を使用した場合、清涼感のある爽やかな味わいが特徴で、発酵が促進されることで芳醇な深みも加わるのだとか。
焼酎では奄美大島、開運酒造の「れんと」
貯蔵タンクに専用スピーカーが設置されていて、モーツァルトを流すとその振動で熟成を促すという。
ワインでは北海道、はこだてわいんの「ナハトムジーク函館モーツアルトワイン赤」
このワインは毎年北海道函館市周辺にて開催される「祝祭・国際モーツアルトin北海道」フェスティバルのために企画されているものです。
数週間昼夜連続してモーツアルトのセレナード第13番ト長調K.525(アイネ・クライネ・ナハトムジーク)」を聴かせて熟成させたという。
モーツァルト以外でも、音楽によって各種効果があるという報告がある。
ベートーベンを使用した場合、香りと酸味が強めの個性派に仕上がるとか。
ある酒蔵の実験では、ベートーベンを聴かせた酒はモーツァルトに比べ酵母の密度が低く、より個性的な味わいになったとの報告があります。
力強い旋律が、日本酒に力強い個性を与えるようだ。
モーツァルト聴かす酒蔵寝待月
正則
クラシック音楽を活用した脳活性化の方法
1. 勉強や仕事中に流す
バロック音楽(例:バッハ、ヴィヴァルディ)は一定のリズムを持ち、集中力を高める効果があります。
歌詞のないインストゥルメンタル音楽を選ぶと、作業に集中しやすくなる。
2. 睡眠の質を向上させる
ショパンのノクターンやドビュッシーの「月の光」など、穏やかなクラシック音楽は副交感神経を刺激し、深い眠りをサポートする。
寝る前に15〜30分程度流すことで、リラックスした状態で入眠できる。
3. ストレス軽減とリラックス
モーツァルトやベートーヴェンの交響曲は心を落ち着かせる効果がある。
ストレスを感じたときに、クラシック音楽を流しながら深呼吸をするとリラックスしやすくなる。
4. 記憶力向上のために活用する
研究によると、クラシック音楽を聴きながら暗記をすると、より効率よく情報を記憶できるという。
特にテンポが一定のクラシック音楽は、記憶の定着を助けるという。
集中力を高めるクラシック音楽
J.S.バッハ:ゴールドベルク変奏曲
ヴィヴァルディ:四季
モーツァルト:ピアノソナタ第11番
リラックスしたいときのクラシック音楽
ドビュッシー:月の光
ショパン:ノクターン第2番
ベートーヴェン:ピアノソナタ「月光」睡眠前に聴くクラシック音楽
シューベルト:アヴェ・マリア
ラヴェル:亡き王女のためのパヴァーヌ
エリック・サティ:ジムノペディ第1番
私は、クラッシックのコンサートに行くと、眠くなってしまうときがある。
こうした効果が覿面に出ているのだろうか。
野島正則(のじままさのり)
東京都羽村市在住
昭和62年、沖に入会。現在、青垣、平、noi、所属
今日見た季語を趣味のデジカメ等で撮影し、「一日一季語」として2015年8月13日からSNSを使って、発信中