文学フリマ東京38 参加レポー

出版部・加那屋こあ

 さる5月19日、東京流通センター(大田区)で行われた「文学フリマ東京38」に、現代俳句協会は初めて出店いたしました。
 文学フリマとは、文学作品の展示即売会で小説や評論、詩歌など様々なジャンルの作り手と読み手が集う人気のイベント。東京をはじめ全国各地で開催されています。
 今回は現代俳句協会青年部として出店、若手作家の句集と協会発行物を販売することにしました。10時半よりブース設営、12タイトルの句集や評論集、そして『シリーズ・現代俳句の100冊』から黒岩青年部長セレクト10冊を長机にびっしりと並べて来場者を待ちます。

 12時の「ただいまより文学フリマ東京38、開会です!」のアナウンスで高まる期待。ですがなかなかお客さんが入ってきません・・・文フリ経験者いわく「入場制限がかかっているんですよ」とのこと。やがて人の波がどんどん押し寄せてきて、あっという間に会場は来場者でいっぱいに。ゲンハイのブースにもお客さんが途絶えることなく、早々に完売となる句集も。まとめ買いされるお客様も多く、やはり「今日しか買えない!」という気持ちからか、財布の紐も緩くなるようでした。来場者と出店者、双方の熱気がとても感じられました。

 欲しいものは何でもネットで購入できる時代ですが、やはり本は実際に手に取り中身を見て購入したいもの。一般流通しない本でもここに来れば手に入る、作り手から直接買える、それが文学フリマの醍醐味ではないでしょうか。協会員の句集や協会刊行物をまとめてご覧頂けたのは貴重な機会だったと思います。また、他ジャンルの愛好家や俳句甲子園世代が、俳句や協会に興味をしめし、多くの方が足を止めてくださいました。ジャンルを超え世代を超え、文学がわたしたちを繋いでくれるのだと感じました。
 17時終了、撤収作業は出店者全員で協力し合い、机や椅子を手際よく片付けていきます。文学フリマは多くのボランティアで運営されています。文学を愛する人がプロアマ問わず、すべての人が〈文学〉の担い手となれるイベント。現代俳句協会にとっても有意義な参加だったと思います。
 今回の販売総数はなんと109冊!みなさんの句集をより多くの方のお手元に届けられたことが何よりも嬉しかったです。終日ブースで販売してくれた三名の青年部メンバー、お疲れ様でした。
 次回は12月1日(日)文学フリマ東京39にエントリーする予定です。出店者・来場者の増加のため次回から東京ビッグサイトにて開催。みなさまもぜひご来場下さい。応援のほどよろしくお願いします。