第24回現代俳句大賞は寺井谷子氏に決定しました

本賞は幅広く協会の内外より現代俳句の興隆に貢献した方々を顕彰するもので、現代俳句の最高位に位置付けされる賞です。

第24回 現代俳句大賞  寺井 谷子(てらい たにこ)俳人

受賞理由
➀新興俳句作家横山白虹・房子を両親に持ち、若くして頭角を表しその作品は注目された。特に句集『笑窪』『以為』『街・物語』『未来』等は昭和から平成初期の新興俳句作品としてその瑞々しい作品は評価が高い。また、現代俳句へのまなざしは厳しく、常に後に続く者の刺激となっていた。
➁俳句界においては「現代俳句新人賞」の選考委員、その他俳壇の各賞の選考委員、特に現代俳句協会の副会長として長年にわたり協会の運営にかかわり寄与したこと、並びに九州地区のまとめ役として活躍されたことを高く評価した。

受賞者のプロフィールは次のとおりです。

◇ 昭和19年(1944年)1月2日福岡県北九州市生まれ、80歳 

略歴
・昭和19年(1944年)横山白虹・房子の四女として生まれ、10歳より作句を始める。
・昭和41年(1966年)「自鳴鐘」編集に携わる。平成19年(2007年)「自鳴鐘」主宰
・平成4年(1992年)第39回現代俳句協会賞受賞、北九州市民文化賞受賞
・平成14(2002)~17(2005)年 NHK俳壇」選者
・平成18年(2006年)現代俳句協会副会長に就任
・平成27年(2015年)第7回桂信子賞受賞、平成29年(2017年)第16回山本健吉賞受賞
・「産経新聞」、「南日本新聞」等選者。現在、現代俳句協会特別顧問、日本文藝家協会会員

句集 
『笑窪』(沖積舎1986年)『以為』(富士見書房1993年)『街・物語』(葦書房1995年)『未来』(角川書店1998年)『人寰』(毎日新聞社2001年)『寺井谷子句集』(ふらんす堂2005年)『母の家』(角川書店2006年)『夏至の雨』(角川学芸出版2015年)

著書 
『四季を見る』(梅里書房2002年)『紙の碑』(飯塚書店2006年)『俳句の海へ 言葉の海へ NHK俳句』(日本放送出版協会2007年)『風の言葉 九州俳句歳時記』(文學の森2011年)

選考委員
中村和弘、高野ムツオ、対馬康子、秋尾 敏、小林貴子、久保純夫、筑紫磐井、
永井江美子、後藤 章

顕彰
本年11月16日(土)奈良県奈良市「ホテル日航奈良」にて開催の第61回現代俳句全国
大会(午後1時より)の席上にて、顕彰することを予定しております。