凩
👤群馬*堀越胡流
凩に体捕われ踏むペタル
柴崎光昭

雪やからっ風をおさめるべく祀った石碑 撮影:堀越胡流
群馬県には1947年(昭和22)に民間よりの発想で、県内の自然、温泉、歴史上の人物、地域の産業などを網羅した、大方の県民が諳んじられる「上毛かるた」がある。
その中に「雷(らい)とから風義理人情」という札があって、上州の凩の強さを詩っている。
日本海側に雪を降らせた大気が県境の山を越し、からっ風となって群馬に来る。
赤城颪という季語がある様に、その強風には通学の自転車など、とても向かってなど進めない。
余談だが上毛 かるたの中に、再来年の大河ドラマに取り上げられる、小栗上野介、また高山彦九郎、國定忠治等があるが、当時のGHQの指令により、読み込めなかったのは残念だ。
砂丘の底
👤鳥取*石谷かずよ
冬ざれの砂丘の底にはぐれ犬
石谷かずよ

砂丘の底 撮影:石谷かずよ
鳥取砂丘は、「生きている砂丘」と言われる。砂丘本来の自然環境が守られ、砂と風の作り出す雄大な起伏に季節や天候によって風紋、砂柱、砂簾などのユニークな自然の芸術を見ることが出来る。
風の作用で生まれる湾曲した凹地はその形状からスリバチと呼ばれ、かつては大小30か所以上あったと言われるが、今は「追い後スリバチ」など僅かとなり、貴重なスポットとなっている。
砂丘の地下には、約5万5千年前の大山の噴火をはじめとした火山灰層があり、降水量の多い時期には地下の宙水(ちゅうすい)が湧出して「オアシス」となって現れる。
高さ約50mの「馬の背」と呼ばれる砂の丘から広がる通称「大スリバチ」の壮観は悠久を感じさせる。
道後温泉煤払い
👤愛媛*松本勇二
旅人も道後温泉煤払い
松浦洋子

道後温泉 撮影:松本勇二
道後温泉本館は愛媛を代表する観光スポットで、毎日入浴待ちの長い列ができています。
その温泉の「煤払い」は、年末年始を前に1年の汚れと厄を落とすために行われる恒例の大掃除で、笹の葉が先端についた長い笹ぼうきを使って建物の軒先や髙い場所のほこりを払い落します。
温泉の従業員は言うに及ばず、旅館関係者、ボランティアなど総勢50余名の清掃風景は年末の風物詩となっていて、県内の各ニュースでも毎年大きく報道されます。
保存修理工事のため一時中断されていましたが、令和6年7月の全館再開後、同年末に4年ぶりに実施されました。