第45回現代俳句評論賞 佳作
受賞のことば
👤木村和也
この度は、現代俳句評論賞の佳作に選んでいただき、ありがとうございました。審査にあたっていただいた皆様に感謝申し上げます。
評論は今回が初めての応募でしたが、このような評価をいただいたこと、うれしく思っております。
評論を書くということの意味を考えたりします。もちろん、俳人論ならその俳人の新しい側面に光を当てたり、その業績を評論という形で顕彰するという意味もあるでしょう。しかし、評論には単なる俳人論であっても、そこに何かしら俳句の未来を照らし出すような論考がなされるべきだろうと考えています。俳人個人にとどまらず、できれば、俳句の未来に射程が届くような論でありたいと思うのです。
今回取り上げた鴇田智也も、そんな俳句の未来にかかわる俳人として取り上げたいと思いました。鴇田の俳句は時に限りなく難解です。しかしその難解さの中に俳句の未来を切り開く方法が隠されているのではないか、というのが私の目論見でした。まだまだ手探りといった段階で、それを検証するところまでには至らなっかもしれませんが、これからも俳句の未来を視野に入れた姿勢を忘れずに、俳句評論にかかわっていきたいと願っています。
また、ご助言等いただければありがたく思います。
プロフィール
(俳歴)
1947年 大阪府生まれ。中学2年から高校2年まで「南風」(山口草堂)に所属。
2004年 「船団の会」(坪内稔典代表)に入会。
2009年 句集『新鬼』上梓。
2012年 「船団賞」受賞。
2017年 俳句とエッセー『水の容』上梓。
2020年 「船団の会」散在。
2024年 「現代俳句協会 年度作品賞」佳作。
現在 結社は無所属 現代俳句協会会員。