ハロウィン、上五勝負! いざ!
なつはづき
10月に入ると、いや10月に入る前からどこもかしこもハロウィン、ハロウィン、ハロウィン…。市場規模はクリスマスよりも大きいのだとか。む? みんな何にお金使っているの? まさか仮装に?! どんな面白い仮装を…って、恐らく「細かく色々」なものでお金を使っているんだろうなあ。カボチャやコウモリ、魔女、キャンディー、お化け、黒猫、蜘蛛等をモチーフに可愛いグッズが一杯出回っている。ちょっとしたものを「この値段ならば…」とつい買ってしまう。でも冷静になれば「コレいらなかった」「コレ何に使うんだ」も結構あるのだ。ひっかかってしまった感があり、なんか悔しい。
そうなのだ、手ぐすね引いている見え透いた誘惑に勝てない。はっと我に返っての自己嫌悪。行き場を失ったグッズたちに囲まれ「何て意思が弱いんだ…」と後悔。
でもわたしは知っている。この「自己嫌悪」も「後悔」も実はどーでもいい事なのだ。だってグッズひとつでこんなに心擦り減らすことなんてないじゃない。どーでもいいことにいちいち過剰反応している自分がこれまた嫌いになりきれない、というナルシストぶり。そして買ってきたグッズを愛してやろう、と考えたりする。ああもう! 楽しみ方がややこしいぞ!
中身の菓子欲しかっただけなのに…こんなでかいモノ置く場所ない…
思わず買ったけど、使い回し不可(笑)どのシーンにも合わない。
ハロウィン限定。(特に葉っぱ)
ハロウィンを季語としている歳時記もしていない歳時記もあるが、これだけ人々に浸透(少なくとも名前は)しているのだから、季語でもいいよね。表記は「ハロウィン」「ハロウィーン」両方アリ。4音と5音あった方が俳句にした時に…って俳人根性丸出し。これでクリスマスの「聖夜」のような3音があると使い勝手がいいかなあ、などと考えてしまう。何か作れないかなあ…。考えているのも楽しい。ハロウィンの名前の由来、アメリカだと「万聖節の前夜祭」だとか。おお、12音! 中七下五に据えて上五勝負っていうのもクール! 結構出来そうじゃない? プロテスタントだと「宗教改革記念日」。こっちも12音。これはもうチャレンジするしかないよね。
献血へハロウィンの輪を横切って はづき
筆者プロフィール
なつ・はづき
現代俳句協会 研修部長
豈 青山俳句工場05 天晴所属 超結社朱夏句会代表
第36回現代俳句新人賞 第7回摂津幸彦記念賞正賞
句集『ぴったりの箱』
ホームページ: https://kujiray22.wixsite.com/website