第25回現代俳句大賞は中村和弘氏に決定しました

本賞は幅広く協会の内外より現代俳句の興隆に貢献した方々を顕彰するもので、現代俳句の最高位に位置付けされる賞です。

第25回 現代俳句大賞  中村 和弘(なかむら かずひろ)俳人

➀人間探求派の加藤楸邨から田川飛旅子の流れを「陸」主宰として継承し、現代俳句を意識しながらモノに即した骨格の強い文体を探求した。特に昨年刊行された句集『荊棘』は、無機質なもの、見捨てられるもの、恐ろしげなもの、およそ俳句と縁遠いものに命の息吹を与える、独自独歩の硬質な世界を構築しており、各賞を受賞するなど高く評価されている。
➁現代俳句協会においては、協会創立70周年記念事業を実行委員長として成功させたほか、2018年には会長に就任し、在任6年の間に赤字体質からの脱却、協会念願であった法人化を成功させ、協会の礎を築いたことが高く評価された。

◎受賞者のプロフィールは次のとおり。

◇昭和17年(1942年)1月15日静岡県周智郡森町生まれ、83歳 

住 所 〒174-0056 東京都板橋区志村2-16-33-616 電話03(3558)1809

略 歴
・昭和36年(1961年)上京、シナリオ、広告理論等を学ぶ
・昭和43年(1968年)田川飛旅子に師事。飛旅子の紹介で加藤楸邨に学ぶ
・昭和48年(1973年)田川飛旅子主宰「陸」創刊により編集長に就任
・平成 8年(1996年)第47回現代俳句協会賞受賞
・平成12年(2000年)田川飛旅子逝去により「陸」主宰を継承
・平成13年(2001年)現代俳句協会顕彰部長、出版部長歴任
・平成27年(2015年)現代俳句協会副会長就任
・平成30年(2018年)現代俳句協会会長に就任(令和6年3月まで)
・令和 7年(2025年)第17回小野市詩歌文学賞(俳句部門)受賞、第40回詩歌文学館賞(俳句部門)受賞
・現在、現代俳句協会特別顧問、日本文藝家協会会員
句 集 『蠟涙』(角川書店1998年)『黒船』(角川書店2007年)『中村和弘句集』(ふらんす堂2009年)『東海』(角川書店2012年)『荊棘』(ふらんす堂2024年)

◎選考委員
高野ムツオ、対馬康子、秋尾 敏、小林貴子、久保純夫、筑紫磐井、永井江美子、
星野高士、佐怒賀正美、福本弘明、後藤 章

◎顕 彰
本年11月3日(月・祝)東京都台東区「東天紅」上野店にて開催の第62回現代俳句全国大会(午後1時より)の席上にて、顕彰の予定
                                                 
*お問い合わせ先 (一社)現代俳句協会事務局 (電話03-3839-8190)