鈴木 砂紅(すずき・さこう)第9回現代俳句協会年度賞受賞

鈴木 砂紅(すずき・さこう)

昭和25年、神奈川県川崎市生まれ。

  • 平成5年、「軸」入会。河合凱夫に師事。
  • 平成9年、「軸」同人となる。
  • 平成10年、「現代俳句協会」入会。
  • 平成13年、現代俳句協会実作講座に参加。大坪重治に師事。
  • 平成14年、「軸新人賞」受賞。
  • 平成15年、「軸」退会。勉強会「窓の会」を結成。以後代表となる。
  • 平成18年、大坪重治指導の「くりすたる句会」に参加。
      現代俳句協会木曜教室に参加。松井国央の指導を受ける。
  • 平成19年、同人誌「ロマネコンテ」参加。現在に至る。

 

 
「あおによし」       鈴木 砂紅

  西行のころもの白さ花の闇
  みほとけのじひのなかゆびねむのはな
  伊邪那岐を呼ばう伊邪那美うしがえる
  にんげんにそろそろ飽きて古雛
  動かざることも戦い牛蛙
  日盛りを来てくっきりと押す拇印
  アカギレを知らず月光仮面を知らず
  立春大吉イージス艦がやって来る
  赤紙の来そうな戸口柊挿す
  銃殺のような目隠し雛納め
  大正昭和乱切りにしてのっぺい汁
  三島忌のうどんはおかめがよろしかろ
  みんな死ぬ暗黒映画ところてん
  男雛女雛たたかい既に始まりぬ
  浮遊する午前零時の黒日傘
  竹夫人紅差指はもういらぬ
  扇子ゆるやか恍惚の黒い椅子
  棘のない薔薇買っている さみしい
  ねこじゃらし誰か遊んでくれないか
  ボジョレ・ヌーボー今夜は鍵を開けておく
  少年探偵団復活の桜騒
  雹打って昭和の肌のたるみかな
  八月十五日人差指が我をさす
  爽やかやとげ抜き地蔵に刺あずけ
  一段とおしゃべり今夜の皸
  嘘のはんぺん鬱の大根おでん鍋
  立葵いまも黒船見ておりぬ
  シベリアへ旅立って行く羽根枕
  青葉光永遠に読む金次郎
  あおによし故国ことごとく青葉
 

 
※句は現代俳句データベースに収録されています。

※受賞者略歴は掲載時点のものです。