2020年3月より、郵送等による通信句会で行っています。
講師
前田 弘(現代俳句協会幹事長)
前田 弘(現代俳句協会幹事長)
参加ご希望のかたは、協会までお問合せ下さい。
現代俳句協会員以外の方も参加できますが、協会会議室で開催されるようになるまでお待ちください。
二月第二土曜俳句会
大根を切るたび水の明るさよ 吉田香津代
原因は加齢と言われ菜飯食う 松原 小蕾
蝋梅の明るさ夫に持ち帰る 飛永百合子
百均で鍋買うバレンタインの日 門野ミキ子
立春のお薄点てたりヴイヴアルデイ 林 ひとみ
春の雪点になるまで友送る 木野 文子
蛇穴を出る原文を読みたくて 吉田 典子
そういえば原体験はしゃぼん玉 玉井 豊
旅立ちは片道キップふきのとう 川崎 果連
家系図の根雪の原野とび出しぬ 小湊こぎく
山裾の家点々と柚子灯り 宮腰 秀子
白梅の空からソプラノのこだま 杉本青三郎
浮くたびに遠くなりたる鳰一羽 廣田 洋一
煮つまったのは寄鍋の煮汁だけ 町野 敦子
水音を点して暮れる猫柳 福原 暁
雪女私に見せた点と線 前田 光枝
風花にふと目を開くねむり猫 松元 峯子
ペンギンの一羽転んだ凍て緩む 桐山 芽ぐ
読書灯を点すセーターに毛玉 髙田 毅
種袋の中で芽生える早合点 西本 明未
銘銘の話がずれて氷浮く 金子 嵩
紅椿文句も言わず落ちている 田口 武
原っぱの真ん中辺りから春へ 森須 蘭
子等去りて点点点と春の泥 劔物 劔二
青き踏む死神様と肩を組み 前田 弘