<俳句自由>を未来に 会長 中村和弘

 現代俳句協会は、戦後間もない昭和22年(1947年)、石田波郷、西東三鬼等を中心に38名で設立された、最も歴史のある俳句団体です。 この創設こそが現代俳句のビッグ・バンであり、平成29年(2017年)、創立70周年を迎えました。この70年は日本の戦後70年にそのまま重なります。現代俳句協会は、戦後の歴史とともに歩み続けてきました。その間、俳句界に果たしてきた役割は前衛俳句、社会性俳句等の俳句表現史、俳壇史を含め戦後の俳句史そのものです。

 現代俳句協会は<俳句自由>を掲げています。俳句の表現形式の基本を踏まえつつ、自由で多彩な表現、自由な内容のことです。視野を広く小異にこだわることなく大道をゆく革新性に集約できましょう。この五月より年号が「令和」となり今まさに新しい時代が始まりました。すでに俳句は日本を超えて世界の最短定型詩として各国各々の言語で表現されています。スウェーデンのトランスロンメル氏がHAIKU詩でノーベル文学賞を受賞されたことはよく知られていることです。また、俳句が各国の日本語教育にも採り入れられつつあります。俳句も世界のグローバル化の中にあるとき、<俳句自由>の精神があればこそ、世界とつながります。

 現代俳句協会は視野の広い活動を続けてきました。例えば、現代俳句大賞、現代俳句評論賞、現代俳句新人賞は当協会員のみならず広く俳句界に門戸を開いています。また、『現代俳句歳時記』(平成11年)、『ジュニア俳句歳時記』(平成19年)、『俳句作品年表(戦前・戦中篇)』、『俳句作品年表(戦後篇)』(平成29年)、『新興俳句アンソロジー』(平成31年)等々を出版して参りました。
 東京荒川区の新複合施設「ゆいの森あらかわ」内の中央図書館には、現代俳句協会保有の俳句図書1万2千冊を移管(寄贈)し、「現代俳句センター」が開設されました。広く俳句愛好者に利用していただく為です。図書館流通センター(TRC)との「俳句ポスト」の活動も始まりました。
 また、現代俳句協会は各県に支部を持つ全国組織の団体です。支部の俳句活動を通し地域の文化活動にも貢献しています。

 現代俳句協会は、令和という新しい時代、<俳句自由>を掲げてさらに活動を展開してまいります。